2023.07.21

豆大福の育児日誌:その6

夏の過ごし方:熱中症

今年は、7月にもかかわらず猛暑日が続いており、人も犬もぐったりする日々が続いています。夜遅くなっても暑さがあまり和らがず、豆大福も家でふて寝をしています。

今回は、熱中症についてお話ししたいと思います。

熱中症は、なぜ起こるか知っていますか?
体内に蓄積した熱をうまく発散できず、体温が上昇し続けることで起こります。

犬たちは、汗を分泌する汗腺が発達していないため汗をかけず、ハァハァとパンティングすることで体温を調整しています。そのため、気道が狭い短頭種犬のパグなどや、体の大きいゴールデン・レトリーバーなどでは熱中症が起こりやすいのです。

体温が41度を超えると中枢神経系が機能不全に陥り、多臓器不全や血液の凝固不全を引き起こします。
熱中症を予防するためには、高体温になりすぎないような環境づくりが重要です。

近頃では、散歩中だけではなく、室内にいても熱中症になることもありますので、愛犬が留守番をしているときは、エアコンやサーキュレーターをつけて、室内温度が高くなりすぎないように気をつけましょう。

高齢犬では、室内を涼しくしていても日向ぼっこをしているつもりが、直射日光により体温が上昇して熱中症になり、動けなくなってしまうケースがあります。体温調整がむずかしい若齢犬や高齢犬では室内にいても気をつけてあげましょう。

豆大福も、夜遅くでも気温が25℃以上のときはお散歩に行っていません。また、お散歩に行くときには保冷剤を首に巻いています。
それでも、お散歩友達のわんちゃんたちと出会うと一人だけパンティングをしているので、短頭種の夏のお散歩はとくに熱中症に注意が必要ですね。

獣医師 中川恭子

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