2024.01.19

豆大福の育児日誌 その11

1月に入り、1年で一番寒い時期となりました。
暖房をつけていても寒さが身に沁みますね。ペットにとってもそれは同じようで、豆大福も日があたる場所を選んでお昼寝をしています。

 

1歳5ヶ月齢になり、パピーの時と比較すると熟睡している時間は減りましたが、熟睡しているところを見ているととっても癒されます。

 

今日は犬の睡眠についてお話ししたいと思います。
犬の睡眠時間ってご存知ですか?
1日の半分、つまりは12時間近くを睡眠に費やしています。
もちろん、年齢や犬種によっても異なります。たとえば、パピー犬や高齢犬、大型犬はさらに睡眠時間が長い傾向にあります。

 

『え、うちの子はもっと寝ている気がする・・・』

 

そう感じる方もいらっしゃると思います。
犬の睡眠時間は12時間程度ですが、起きている時間のうち1/3は、休日のお父さんのようにゴロゴロ、ダラダラしていると言われています。目を閉じていても、熟睡しているわけではなくウトウトしている状態なのです。

 

平均睡眠時間を知ることは、健康管理の上でとても大切です。
睡眠は、元気・食欲と同様に健康のバロメーターの一つになります。
睡眠が、短すぎたり、長すぎたりするということは、健康に何らかの問題が起こっている可能性があるのです。

 

もし今までよりも寝ている時間が増えた場合、どんなことが考えられるでしょうか?

 

単純に寝ている時間が伸びる場合もあれば、睡眠のパターンが変わる場合もあるかと思います。そういった変化が見られる場合、健康上の問題はありませんが、散歩に行く時間や遊んでもらう時間が少なくて、刺激が少ないために退屈が原因で不貞寝している場合もあります。

 

しかし、糖尿病や腎臓疾患、甲状腺機能低下症や心臓疾患、不整脈などの疾患が潜んでいることもあります。
以前は、朝、散歩に行ってご飯を食べた後に、3~4時間ほど昼寝したらまた起きて遊んでいたのに、お昼過ぎてもずっと寝ているなぁ、など睡眠パターンが変わるようであれば、それは何かのサインかもしれません。

 

一方、睡眠時間が短くなる場合、どういった理由が考えられるでしょうか?

 

高齢犬でよく起こりますが、特に夜に眠れなくなることが多いと思います。
原因のうちの1つとして認知症が考えられます。
認知症やアルツハイマー病の人は、夕暮れになると不安になったり、混乱したり、攻撃性がでたりすることがあり夕暮れ症候群と言われています。
犬にも同様の症状が起こり、夜になると家のなかでぐるぐる歩き回ったり、睡眠障害が起きたりします。
また、認知症ではありませんが、高齢になると頻尿になったり、夜の尿量が増えたりすることから、頻繁に排尿をするため、夜に落ち着いて睡眠をとることができなくなることもあります。

 

人も同様ですが、睡眠が短すぎても長すぎても健康上のトラブルが起こっている場合があります。
睡眠以外にも、一般状態で気になる症状が見られるようであれば、獣医師に相談してくださいね!

 

獣医師 中川恭子

豆大福の育児日誌 一覧へ戻る