2023.04.28

豆大福の育児日誌③

短頭種症候群

フレンチブルドッグやパグのような鼻の短い犬種を「短頭種」といいますが、うちの豆大福もフレンチブルドッグのため、短頭種に分類されます。この短頭種は、鼻が短いことから呼吸障害が起こりやすく、短頭種症候群といわれる病気を発症することがあります。
この病気は、外鼻孔狭窄や軟口蓋過長による気道の狭窄に始まり、症状が長期化すると喉頭嚢の反転などがおこりさらに呼吸状態が悪化します。
 

豆大福も7ヶ月齢なのにすでにおじさんのようないびきをかくため、先日去勢手術を実施した際に短頭種症候群に対する手術を同時に実施しました。すると、術後より呼吸状態が楽になりいびきも激減しています。

 

この病気は、内科的にコントロールすることができない病気ですので、発症が疑われた場合は外科治療が必要となります。慢性化してしまうと手術を実施しても改善できないこともあるため、早期に実施することが推奨されます。

 

呼吸障害があると散歩をしてもすぐにパンティングをしたり、熱中症の発症リスクが上昇したり全身麻酔を実施した際、麻酔覚醒時にうまく呼吸ができず麻酔事故につながる可能性もあります。

もし幼少期にすでに症状がある場合は、去勢手術時に獣医師に相談されることをおすすめします。

 

獣医師 中川恭子


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