2023.06.23
犬・猫の栄養学⑤

グレインフリーとグルテンフリーの違い
最近、グルテンを食べることは消化に悪い!腸内環境を悪化させるといわれ、グルテンフリーの食事を実施している方も多くいらっしゃると思います。
グルテンフリー療法は、人では、グルテンに対する免疫反応が起こり、腸の粘膜に炎症を起こしてしまうため、消化不良が起こるセリアック病に対しての食事療法として開発されました。
近年は、テニスプレイヤーのジョコビッチさんが、グルテンフリーにされてパフォーマンスがよくなったなどとのことから、セリアック病の患者でなくても、グルテンフリーを取り入れることで体質改善ができると注目を浴びています。
その影響か、犬にもグルテンフリーやグレインフリーのドックフードが人気を集めています。
では、グルテンフリーとグレインフリーの違いは分かりますか?
『どっちも同じでしょ?』と思っている人はいませんか?
実はきちんと違いがあるのです。
- 『grain:グレイン』は穀物
- 『gluten:グルテン』麦類などに含まれるタンパク質の一種
なので、グレインはトウモロコシやお米、小麦粉など穀物全般を含みます。
しかし、グルテンは特定の穀物に含まれるたんぱく質をさします。
グレインは、イネ科の米、小麦、大麦、オーツ麦、トウモロコシやアワ、ヒエ、マメ科の大豆、小豆、エンドウ豆、蕎麦、キヌアなど沢山の食材が該当します。
ただし、ドックフードにはイネ科の穀物を使用していることが多くみられます。
また、グルテンが生成される主な穀物は小麦、ライ麦(食べ合わせによって大麦、オーツ麦、もち麦)があります。
なお、オーツ麦は、最近人気のダイエットでも使われるオートミールの原材料です(グルテンフリーのものもあります)。
また、グルテンが生成される主な穀物は小麦、ライ麦(食べ合わせによって大麦、オーツ麦、もち麦)があります。
なお、オーツ麦は、最近人気のダイエットでも使われるオートミールの原材料です(グルテンフリーのものもあります)。
次回は、『グルテンフリー、グレインフリーは本当に体にいいの?』をテーマに話していきたいと思います。
動物臨床看護士
栄養学担当 高田 翼