2023.05.12
犬・猫の栄養学④

前回、前々回のお話しで、添加物がすべて悪者ではないことはご理解いただけたと思います。
今回は、添加物の中の酸化防止剤の種類、役割、基準値についてお話していきます。
酸化防止剤は、規定量を守らないといけないもの、基準の制限がないものなど種類はありますが、主な酸化防止剤を紹介します。
もちろん、制限がないからといって、安全とは限りません。
あくまでも健康を害しないものであるということが大事です。
<酸化防止剤>
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
ブチルヒドロキシアニソールは、ビタミンAやE、ベータカロテン、動物性油脂の酸化を遅くする目的で使用されています。
海外でも、アメリカ、カナダ、EUなどでも使用されています。
基準値:エトキシキン・BHA・BHT合計量が150μg/g以下と決められています。
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン
ジブチルヒドロキシトルエンも、用途はBHAと同じです。
基準値:エトキシキン・BHA・BHT合計量が150μg/g以下と決められています。
アスコルビン酸ナトリウム(ビタミンC)
アスコルビン酸ナトリウムは、抗酸化成分として用いれられ、ビタミンEと相乗効果を持っています。
基準値:基準値は定められておらず、ビタミンCのような水溶性ビタミンは、過剰に摂取しても体の外に排出されるため、健康な犬猫であれば問題はありません。
ローズマリー抽出物
名前の通り、ローズマリーから抽出した天然由来の抗酸化防止剤です。
人では、よくお肉料理などで使用されていす。
基準値:こちらも使用制限はありません
いかがでしょうか。聞いたことのない名前や、身近な物もあったのではないでしょうか。
無添加だから安全なフードというわけではなく、栄養のバランスや品質などを保つために必要な添加物もあります。
誤解を生みやすいものだからこそ、正しい知識を身につけて明日からのフード選びに役立ていただけたらうれしいです。