2023.09.21

犬とのくらし8

犬はストレスや不安を感じたときや、自らを落ち着かせようとするときなどに

カーミングシグナルを示します。

カーミングシグナルとは、動物のコミュニケーションをとる仕草やボディランゲージのことです。

他者からの脅威を避けたいときに、敵意がないことを示したり、相手にも落ち着いてほしいときにも

使い、安心感を与えて友好的であることを伝えるための手段でもあります。

■具体的なサイン

・まばたきをしたり、視線をそらしたりする

・相手から顔や体をそむける

・あくびをする

・体をブルブルと震わせる

・舌なめずりをする

・体をかく

・排尿する

・相手に低い姿勢をとる

・地面のにおいをかぐ     など

緊張状態を緩和するための表現であったり、何らかのストレスを感じた時に感情の高ぶりを

鎮めるためのサインといえます。

ですので、愛犬の様子をよく観察してみると、散歩中にほかの犬と会ったとき、飼主が

イライラしているとき、動物病院や見知らぬ場所などで、何の脈絡もなく上記のような行動を

とっていることがあります。『ちょっと、落ち着きましょう』と平和的に対応しているのですね。

ストレスは悪い?

ストレスという用語は、物理学の分野で物体の外側からかけられた圧力によって歪みが

生じた状態のことを示すことから、何らかの負荷がかり良くないことというイメージでは

ないでしょうか。

ストレスは、暑い・寒い、不快な騒音などの避けられない物理的な要因のものから、

未知なるものに対しての不安などの心理的な要因のものまで様々です。

長期に負荷がかかる状態は好ましくありませんが、ストレスを全て悪とするのではなく、

上手に対応でき、やり過ごすことができるようになることは大切です。

それには、社会化が重要になってきます。カーミングシグナルを受けて、飼主が

安心させてあげられるとスマートですね。

次回は社会化についてお話ししようと思います。

動物臨床看護士/ペットドックトレーナー 山崎宏子

豆大福の育児日誌 一覧へ戻る